福井鉄道200形電車
概要
200形は、福井鉄道が所有する大型車両です。車体間に台車(連接台車)をもつ、連接車両です。
福井鉄道では120形に次いで2番目の自社発注車両であり、1960(昭和35)年に201号・202号、1962(昭和37)年に203号が導入されました。導入当初は、福井市内と郊外を直接結ぶ急行専用列車として運行されました。2006(平成18)年の小型電車導入後も変わらず運行されていましたが,2013(平成25)年のF1000形導入後は運行回数が減少しました。
2017年現在、201号および202号については解体されており現存しません。また、203号についても2016(平成28)年から運行休止となりました。翌2017年4月には、地元紙の取材により、今後も200形203号の運行が行われず「引退」することが明らかとなりました(福井新聞 2017年4月12日付)。
なお、203号は越前市の「北府駅鉄道ミュージアム整備事業」(2020~2021年度実施)において保存展示される予定となっていますが、事業開始までに期間があり、その間の腐食等による劣化が懸念されています。
写真
経歴
年 | 出来事 |
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1960(昭和35)年 | 福井鉄道200形201号、202号の2編成が新造 武生―福井間直通の急行電車として運行開始 |
1962(昭和37)年 | 203号が竣工、運行を開始 |
1977(昭和52)年 | 国の認可受け、市内線への乗り入れ開始 |
1984(昭和59)年 | 急行ワンマン化 300形導入により、普通電車への運用も開始 →標準デザインの変更へ |
1989~1991年 | 冷房導入
|
2007(平成19)年4月19日 | 3代目標準デザイン導入(202号) |
2007(平成19)年5月16日 | 初代デザイン復元(203号) |
2014(平成26)年2月 | 201号運行休止 |
2015(平成27)年1月25日 | 201号解体 |
2015(平成27)年10月13日 | 202号運行休止(故障のため) |
2016(平成28)年1月 | 200形電車の模型発売 ・TOMYTEC「鉄道コレクション」201号(初期)・202号 |
2016(平成28)年2月 | 202号解体 |
2016(平成28)年2月6日 | 203号運行休止(故障・点検整備のため) |
2016(平成28)年7月 | (203号 全般検査 有効期限切れ) |
2017(平成29)年4月12日 | 203号「引退」の方針が公表される(福井新聞取材より) |
2020(平成32)~2021年度 | (予定)北府駅鉄道ミュージアム整備事業(越前市)(203号が保存展示される予定) |
主要諸元
車両番号 | 竣工年 | 車両長[mm] | 車両高[mm] | 車両幅[mm] | 自重[t] | 定員(席)[人] |
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モハ201-1 | 1960 | 15315 | 4152 | 2750 | 24.2 | 100(56) |
モハ201-2 | 1960 | 15315 | 4035 | 2750 | 24.2 | 100(56) |
モハ202-1 | 1960 | 15315 | 4152 | 2750 | 24.2 | 100(56) |
モハ202-2 | 1960 | 15315 | 4035 | 2750 | 24.2 | 100(56) |
モハ203-1 | 1962 | 15315 | 4152 | 2750 | 24.2 | 100(56) |
モハ203-2 | 1962 | 15315 | 4035 | 2750 | 24.2 | 100(56) |