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福井鉄道560形電車

概要

560形562号は元々、北陸鉄道金沢市内線の路面電車でした。金沢での路面電車廃止後は、名古屋鉄道岐阜市内線に移籍し、その後1989(平成元)年に、562号の1両だけ福井鉄道に譲渡されました。

福井鉄道では1989年に、福井市制100周年を記念し、日曜・祝日限定で市内線専用の車両として活躍していましたが、11月末には運行が終わり、休車状態となっていました。

最近では、2002年の福井駅前でのトランジットモール社会実験など、数々のイベントで活躍しているほか、2004年には福井大学と企業によるリチウムイオン電池の実験車両となるなど、技術発展面での貢献もあります。

2006年4月の小型車両導入以降は、しばらく福井新駅(現・赤十字前駅)に置かれていましたが、まもなく石川県の鉄道輸送会社から車両保存の申し入れがあり、現在は地元有志による北鉄時代への復元作業が行われています。復元後は、石川県内の自治体での保存が望まれています。

なお、北陸鉄道からは1967(昭和42)年にも3両の路面電車(500形・510形)が移籍していますが、市内専用運行での効果が振るわず、わずか2年で廃車となっています。

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写真

※車番は廃車時のものに基づきます。

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経歴

出来事
1956(昭和31)年北陸鉄道金沢市内軌道線モハ2200形
1967(昭和42)年金沢市内軌道線廃止
名古屋鉄道へ移籍しモ560形となる(名鉄岐阜市内線)
1974(昭和49)年ワンマン化改造
1989(平成元)年1月562号が福井鉄道へ譲渡され、福井市制100周年イベントに合わせた福井市内線の復活運転を実施
-この間、イベント列車として使用
2002(平成14)年福井市の駅前通りにてトランジットモール社会実験(愛称「すまいるトラム」)
2004(平成16)年福井大学と大研化学工業の共同研究によるリチウムイオン電池の車両実験が初めて実施
2006(平成17)年4月1日小型車両運行開始、運用離脱
2006(平成17)年石川県のJR貨物北陸ロジスティクスが車両受け入れ
2006(平成17)年9月~地元団体による復元作業

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主要諸元

車両番号竣工年車両長[mm]車両高[mm]車両幅[mm]自重[t]定員(席)[人]
モハ5621989112004000250013.270(30)

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