校外実習 1日目

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8月1日(木) 会社説明・テンプル先端の切削
 実習初日,会社にてまずは 「 株式会社ホリカワ 」 およびホリカワの所属する 「 シャルマングループ 」について,簡単な説明を受けた。 「 シャルマングループ 」は,眼鏡企業としては世界第 5 位の販売量のグル−プ企業で, アメリカ,ヨーロッパ各国,オーストラリア,及び中国といった国々に支社をもつ。 ホリカワは,そのグループに属する,日本国内最大規模の眼鏡工場である。 ホリカワでは,約 200 ある工程 ( 各部部品製造,メッキ・塗装,組み立てなど ) を,第1〜4の製造部で分担して製品を製造している。 会社の作業方針としては,まず安全を第一に心がけてほしい,ということであった。 それは,工場内の機械には何らかの安全器具・装置が取り付けられているものの,それで絶対にケガをしないという保証はないということ,そして,ケガをするということは,個人にとっての損失であると同時に,会社にとっての損失でもあるということからきているそうだ。

 説明の後,第3製造部にて,テンプル ( 眼鏡の,耳をかける部分。「腕」ともいう ) 先端を削ってとがらせる作業を行った ( とがらせたテンプルは,透明色モダンをとりつけた眼鏡であれば,肉眼で確認することが出来る )。 この作業は,テンプルとなる鋼線の片側について,切削する部分の長さを合わせた後,切削し,カエシ( 削り残し,バリ )を飛ばすという簡単なものであった。しかし,寸法合わせの器具を正しく使わないと,何回か作業を行っているうちに寸法間隔が変わってしまう( 許容誤差範囲内に収まらくなる )こともあり,この点でずいぶん苦労した。 途中,機械の関係で,一次は曲がったテンプルをプレスで整える作業に入った他は,ほとんどテンプル切削の作業を行っていた。 切削したテンプルの数は分からないが,結構な数にはなると思う。 作業も後半に入ると,もはや無心で作業に没頭する,といった感じになり,単純作業のつらさというものを実感させられた。作業の途中,第3製造部の部長から,I.E( Industrial Engineer : 産業技術者 )の持つべき考えとして,「 作業効率を良くする仕事場 」 の話を聞かせて頂いた。それによると,作業を効率よく行うためには,使用する機械,加工する材料を,自分の位置からどのように配置するかということを常に考えなければならないそうだ。今回は,実際に自分の作業場でその例を示して頂いたのだが,配置を変えた後に,実際に作業をしてみると,変える前に比べて,なんとなくだが,部品加工がスムーズになった気がした。

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掲載日: 2002/08/30